2年以内に飲食店の50%が廃業する3つの理由
世の中には数多くの飲食店があります。
今日もどこかで新しいお店がオープンしています。
日本における飲食店は67万店。400万人もの方が従事されています。
ですが、飲食店の約半分が開店から2年で閉店していると言われます。
なぜでしょう?
情報不足、資金不足、立地が悪い、商品力がない、、、
いろいろな理由が考えられますが、本当の要因は何なのでしょうか?
私が日々飲食店のご相談にのるなかで、不振店が共通して見落としているポイントが3つある事に気づきました。
【①動機が違う ~飲食店を開業するための動機~】
多くの方は「料理を作るのが好きだから」「接客が好き・人と関わるのが好きだから」という動機で飲食店の開業を考えます。
“好きこそものの上手なり”
その仕事が好きであることは大切な条件です。
ですが、料理が好きなら料理人になればいい。人と関わるのが好きなら接客人になればいい。
料理好きを理由で飲食開業をされる方は、商品に異常なこだわりを持つ代わりに、それ以外のことを疎かにしてしまう。接客好きで開業された方は、サービス重視で商品のクオリティを上げることを後回しにしてしまう。
どうしてもそのような傾向が出てしまうようです。
では飲食店開業に必要な動機とは何か?
それは「経営をしたい」という願望ではないでしょうか?
料理が好き・接客が好きという部分的なものではなく、「飲食店経営をしたい」という動機が必要なのではないでしょうか?
【②お店のコンセプトがない ~そのお店を通じて何を届けますか?~】
飲食現場にいると「自分のお店を持つのが夢なんです!」という方が多くいます。
しかし「自分のお店を持つ」というのはあくまで通過点です。
飲食店開業の目的は、その先にある繁盛と繁栄を目指すために、「このお店を通じて何をお客様に届けたいのか?」ではないでしょうか?
これが「お店のコンセプト」に反映されてきます。
飲食ビジネス成功の70%は「お店のコンセプト」で決まります!
実は、ここが曖昧なまま営業されているお店が少なくありません。
「お店のコンセプトを教えてください!」の質問に対し、なんとなく答えてはくれますが明確な核となる部分が伝わってきません。コンセプトとは、シンプルに表現されたもので、書面にし形となっているものです。
【③損益モデルがない ~目標損益モデルに沿った投資と実現するための仕組み~】
そして最後は損益モデルを明確にし、それを管理する仕組みをはじめから作り上げることです。
基本知識として、材料費コストと人件費コストを合わせて55~60%というのは知られています。
売上高 100%
材料費・人件費 55~60%
諸経費 12~14%
初期条件 20%
利益 6~13%
飲食店の損益モデルの標準値として、このように設定されています。
まずここでひとつ。
「初期条件、ちゃんと収まっていますか?」
土地や物件は水ものです。欲しい時に、欲しい場所に、欲しい価格であるとは限りません。
資金調達の際にも、条件の良い融資は物件が決まっていないと借りられません。
時間にも追われ、最終的に出てきた物件はいい感じだけど家賃高め。スケルトンで内装費がかかるのが目に見えている。けどもう待てない!で予算オーバー。
引っ越しで物件探しする時も、こうなりませんか?
もともと予定していた家賃よりも、最終的に決めたところはちょっと高い。
+5,000円~10,000円。
それとはスケールが全然違います!絶対に予算内に収めてください。
次が、「材料費率、本当にその数字ですか?」です。
「材料費率はいくつですか?」と聞くと「だいだい30%ぐらいです。」と返ってきます。
...本当にそうでしょうか?
食材毎に計量して算出してますか?
商品全体の分布を確認していますか?
正確に棚卸しをされていますか?
それ仕入れ率じゃないですか?
まず商品設計段階で、正確な材料費を算出し設計をしてください。
そして、開業当初から毎月管理して確認・調整できる仕組みを取り入れてください。
最低でも初期条件・材料費のふたつの数字が明確で、規定内に収まっていないと営業してからが非常に難しくなります。
【まとめ】
「不振店が共通して見落としている3つのポイント」をまとめます。
①「飲食店経営をしたい」という開業の動機
②明確な「お店のコンセプト」を持つ
③目標損益モデルに合わせた投資と管理体制を作る
この3点を押さえていないお店が実際に苦しんでいます。
逆にこれらをしっかりと作り上げるところからスタートすれば、廃業の可能性はさがります。
売上・情報・資金・立地・商品・人材...
目先ことだけにとらわれず、ぜひ本当に大切なものを軸にした開業・経営をしてください。
KFSコンサルティングではこの全てのサポートをしています。
飲食店の開業、または現状不振でお困りの方はぜひご相談ください。
経営について考える時間を持つことは経営者にとっての「ご褒美の時間」
成長している会社の社長は、今かけるべき時間を将来の金銭に転換する「想像力」がすごい
計画する時間を持つことに計画の価値がある
“戦いに備えるにあたって、私はいつも計画は役に立たないものだ、と思う。それでも、計画を立てることは不可欠なんだよね”
壁打ちでイメージ力を洗練させる
考える時間=感謝の時間
セブンイレブンから学ぶ、地道な認知努力
こんにちは、細井です。
先月から弊社近くのセブンイレブンがリニューアルのためしばらく閉店していました。
よく行くコンビニだったため、「しばらく不便になるなぁ」と思いながら過ごしていました。
そして、数週間たった先週の月曜日。
朝、四ツ谷駅の階段を上がり、交差点を渡ると、、、
セブンイレブンのスタッフの方2人が、
リニューアルオープンのハガキサイズのチラシと半額券をホチキス止めにして配布していました。
「朝から配布していて凄いなぁ」
そんな事を思いながらチラシを受け取り、
木曜日にお店がオープンすることを知りました。
その日の午後、
お客様との打ち合わせに出かけると、、、
なんと!まだ朝と同じようにリニューアルオープンのチラシを配っていたのです。
-翌日-
翌日も朝からスタッフの方が2人で交差点近くの通りに立ち、
寒い中配布していました。
「朝の通勤時間なんて、大体同じ人が通るのに連日よく配るなぁ」と思いながら、
またチラシを受け取ってみると、
昨日より大きくバージョンアップした
両面フルカラーB4サイズのチラシとモノクロでプレオープンのチラシ、
そして半額券をホチキス止めにされていたものを配っていました。
「リニューアルオープンだけでなく、プレオープンの告知もしているのか、凄い」
いよいよオープン当日
そして、ついにリニューアルオープン当日。
恐らく本社社員であろう、中年男性の方が何人もコンビニの制服を来て、
配る配る、配りまくっていました(笑)
極めつけは、オフィスに飛び込みでチラシを配布していたらしく、
受付スタッフの方からもチラシが届いていました!!
もう、販促の力の入れ方が凄すぎて笑うしかないです(笑)
実はこの店舗、セブンイレブン本社に併設している店舗です。
本社併設店舗で販売不振は許されないという重責があるのだとは思いますが、
逆に本社併設の店舗という事で、近くで働く者からすると充分に認知されています。
私は、大手企業でもここまで徹底的に地道な販促活動をしているのだと感心しました。
セブンイレブンほど地道な努力をしているか?
果たして、我々中小企業はこのブランド力国内トップクラスのセブンイレブンが実践していた、地道な認知の努力をしているでしょうか?
商店街の路面店であっても、
自分達が思っている程、近所の人にお店の存在は知られていません。
「あの商店街にあるあのお店知ってる?」
「うーん、そんなお店あったっけ??」っていう事はないでしょうか?
目の前を通っていても認識されていないということも往々にしてあります。
人は意識・注意している対象しか認識せず、
例え見えていたとしても脳内で不要な情報として処理されています。
こちらの動画を見ると体感していただけます。
私もセブンイレブンがリニューアルする日はチラシを受け取るまで完全に忘れていました。
もっと、知ってもらう努力をしよう!
例えば飲食店であれば、店頭にお店の情報が70%以上出ていないとお客様は入りにくいと言われています。
もっとお店の外に情報発信して、知ってもらう努力をしましょう!
KFSグループにて日々、経営計画を軸にビジョンづくりや未来の戦略、計画づくりのサポートをしている私自身にも以前こんなことがありました。
仕事の事をかなり知ってもらっている(話して伝えている)と思っていた友人と、
数ヶ月ぶりに再会して近況を話していた時、
「あれ、税務会計の仕事しているんじゃなかったっけ?実際どんな仕事しているの?」
と質問を受けました。
こちらとしては、詳細に話しているつもりでも、
相手からは大まかな業界程度にしか伝わっていないものです。
BtoBの皆さんもHPやブログ・FB等も活用して、もっともっと発信していきましょう!
具体的に何をしているか、どんな想いで日々経営しているのか、
知ってもらう努力をしましょう!
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