未来経営DIARY

「未来会計×理念経営=未来経営」の実践!!

利用者としてのマナーと飲食店のルール

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こんにちは!

ケーエフエス飲食担当・小林です。

 

いろいろなタイプのお客様

飲食店で働いていると、いろいろなタイプのお客様と出会います。

そこから多くのことを学んでいくのが飲食業の魅力でもありますが、中には驚くようなこと、想定外の行動をとられるお客様がいます。

 

極端に態度の悪い人(え?なんかしました?って聞きたくなるぐらい、いきなり不機嫌なお客さん)

コーヒー1杯で長時間滞在する人

持ち込みをする人

お皿を割ってしまう人

閉店時間を過ぎても帰らない人

 

筆者が実際経験したお客様だと、

フリードリンクの紅茶のパックを持ち帰ろうとする人

バイキングのお料理を持ち帰ろうとする人

ポイントカードやクーポンを駆使して、できる限り会計を抑えようとする人(常連さんで仕組みを理解してくれているのはありがたいことですが…)

バッグに猫を入れて、店内に持ち込んでしまう人

 

といろんなお客様がいて、都度その対応で鍛えられた経験があります。

 

よく議論される話しとして、「持ち帰りのご希望に対応するか?」というのがあります。

先日、クライアント先でその話題になりました。

筆者が勤務していたような食べ放題・飲み放題のお店で、タッパに入れてお持ち返りは勘弁して欲しいですが、頼み過ぎて食べきれずに残ってしまった物のお持ち帰りを希望されるお客様がしばしばいらっしゃいます。

お店としても、食品問題に注目が集まっている昨今、対応の分かれるテーマです。



ルール決定の基準を間違わないために

 

クライアント先では結局、「お持ち帰りは対応しない」になりました。

理由は、「後々何かあったら困るから」「それで食中毒で訴えられても困るから」

残念ながら、この思考での意思決定は危険です。

この議論の決定をする場合は必ず、

 

「お客様のためを思って対応するか?」or「お客様のためを思ってお断りするか?」

 

の基準でなければいけません。“後々困る”は店側の都合です。この考え方が土台にある限り、お持ち帰りのお断り対応をする度にクレームにつながる可能性があります。

そのことをお伝えし、前提を改めていただきました。

 

他にもルールとクレームのバランスでよくあがるのが閉店時間対応です。

ラストオーダー確認の仕方、閉店時間を過ぎた場合のお声かけです。

ルールとしては、ラストオーダー確認でオーダーが入らなければ、片づけを始めてしまってもいいのかもしれません。ですが、これは飲食あるあるでラストオーダー後の片づけをやたらと急いでする人がいます。態度で早く帰れアピールをしてしまうような人です。実際に自分がお客様側だったらどう感じるでしょうか?

 

さらに閉店時間を過ぎた場合です。このような人は時計の前でその時を待ち、時間ぴったりに声掛けをします。ひと言「閉店のお時間です。」

決して間違いではありません。本人からしてみればルールに沿った行動です。

利用する側としても、閉店時間は把握しておいてその時間に合わせて帰る配慮があってもいいかもしれません。しかし、お客様の心情としてはどうでしょうか?



理想はルールのないお店

人にはいろいろなタイプがいます。飲食店に対して求めていることも人によって違います。共通してあるのは「自分の欲求を満たしてほしい」という願望でしょう。

 

筆者の考える飲食店で最も満たすべきお客様の欲求は“食欲”と“自由”です。

食欲は当然のことながら、自由はお客様を強制しないということです。

何でもお客様の言うことを聞け!というわけではありません。

営業時間、取り扱い商品、サービス対応…

できる事とそうでないこと、最低限のルールはあると思います。ですが、そのルールの行使の仕方やお客様への声のかけ方で強制しない、自由を阻害しない方法を考える必要があります。

 

「少々お待ちください」

「それはご用意できません」

「閉店のお時間です」

ではなく

「ただいまお伺いします」

「それはご用意ないのですが、こちらではいかがでしょうか?」

「本日はご来店ありがとうございました。お寛ぎいただけて光栄です。」

 

言葉の引き出しとお客様への純粋な感謝の気持ちから生まれる対応。

飲食店は食の喜び、楽しみの時間、自由で強制のない空間、非現実感を提供する場所です。

利用者のマナーも必要ですが、もしマナーの悪いお客様が多いのだとしたら、それはサインです。お客様への感謝とそれに伴うサービス対応ができていないことに対するサインです。

お客様にもっと楽しんでほしい!自由な空間でくつろぎの時間を過ごして欲しい!

お客様への想い、感謝の気持ちが根底にあればほとんどの問題は解決していくことでしょう。